「立っていると腰が張ってくる」「お腹を前に突き出して立っていると言われた」。反り腰のお悩みは、スタジオでもとてもよく伺います。腰をどうにかしようとする前に、少し視点を変えてみると、力の入れどころが見えてくることがあります。
反り腰って、どんな状態?
反り腰は、骨盤が前に傾いて、腰の反りが強くなった状態を指すことが多い姿勢です。お腹が前に出て、腰の筋肉がいつも張っているように感じられます。立っているだけで疲れる、という方も少なくありません。
腰が張るのは「お腹の奥」が休んでいるサインかも
姿勢を支えるとき、本来はお腹の奥にある深い筋肉が働いてくれます。ここがうまく使えていないと、その仕事を腰の筋肉が肩代わりすることになります。つまり、腰は弱いのではなく、働きすぎていることが多いのです。

お腹の奥=インナーユニットを思い出す
ピラティスでは、呼吸を使ってお腹の奥の筋肉をやさしく目覚めさせていきます。強く力むのではなく、息を吐きながら「うっすら働く」感覚を探すのがコツです。おうちでも試せる、いちばんやさしい練習をご紹介します。
- 01
あおむけで、ひざを立てる
腰と床のあいだに手のひら1枚ぶんの隙間ができるくらいが、自然な位置です。反りすぎ・つぶしすぎのどちらもしなくて大丈夫です。
- 02
鼻から吸って、肋骨を横にひろげる
肩が上がらないところまで。お腹を膨らませるのではなく、肋骨が横にひらくのを感じます。
- 03
口から吐きながら、お腹を薄くする
下腹がうっすらへこみ、腰まわりが安定する感覚があれば十分です。これがお腹の奥が働いているサインです。
「反らないで立つ」を練習する
お腹の奥の感覚がつかめてきたら、それを立った姿勢でも思い出してみます。胸を張ろうと意識しすぎると、かえって腰が反ってしまいがちです。息を吐いてお腹の奥を軽く感じるだけで、腰の張りがふっとゆるむ方もいらっしゃいます。
腰ばかり気にしていたのに、レッスンでやるのはお腹の奥のことばかりで不思議でした。でも、帰り道に立っているのがすこし楽だったんです。
おわりに
腰の張りは、からだからの小さな知らせのようなものです。差出人は、案外べつの場所にいます。腰をせめる前に、お腹の奥にそっと耳をすませてみる。その視点を、一緒に育てていけたらと思います。
Author

新井 遥
sou pilates studio 主宰/ピラティスインストラクター
金沢・東山のマシンピラティススタジオ sou 主宰。元看護師。呼吸とともに深い筋肉へ意識を向け、その日のからだに正直に動く時間を、おひとりずつご案内しています。
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